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卒業してから早数日。
学園生活に慣れすぎて、それが終わるなんてまるで夢のような気がしてならないが…卒業アルバム、卒業証書を手にして漸く卒業したのだと実感する。 通っていたキャンパス、クラス。もうそこは自分の居場所ではなく。 毎日袖を通していたあの制服も、もうお世話になることはないのだろう。 …大きいサイズを買ったのに、結局微妙にぶかぶかのまま終わったとか…まぁそんなことは気にしないでおくとして。 中学の時は、別に名残惜しいなどとは思わなかった。 あそこは家のために、ただ自分の経歴を作り上げただけの場所。 …まぁ、裏でそれなりに楽しませてもらったりもしていたが…それは置いといて。 …あの時には、学校なんてただの通過点に過ぎないと思っていたんだけどな…。 いつからこんな風に、学園に執着するようになっちまったんだか。 まぁ、楽しかったしな。 能力者仲間とか、競争相手に相応しい奴とか…今までにいなかったような人間ばかりだったし。 そいつらと一緒に依頼や戦争で共に闘うのも、悪くなかった。 同時に普段の学校生活も何となく楽しくなったし、結社での活動も面白かった。 その生活の中の一つ…高校生としての生活が終わるわけなんだが… まぁ、それだけと言えばそれだけ。 しかし…言わば部外者になるわけなんだよな。 能力者として、卒業生として関わることはできるが。 それが少し…何と言うか寂しいわけで。 球技大会だとか運動会だとか蚊帳の外だし、そういうイベント事に限らず、何気ない日常ももう過ごすことは出来ないんだなとか。 例えば退屈な授業時間だとか、くだらないことを話す休み時間だとか、自分のキャンパスまでの登下校風景、屋上からの景色、一般生徒に隠れて話す能力者同士の会話…それら全てが自分の日常ではなくなるわけで。 そんなの分かっていた事だし、受け入れてはいるが。 …名残惜しく思うくらいは、許されると思いたい。 それだけ気に入っていたという証でもあるしな。 しかし、大学生活に楽しみがないわけではない。 邪魔な校則もなくなってバイクや車にも乗れるし。新車を買ってあちこち乗り回したい。 今はその楽しみをバネに、新しい生活を前向きに受け入れていこうと思う。 仲間とだって、いつでも会えるわけだし。 …が…大学受験も終わったことだし、そろそろ家業の方もどうにかしないといけないんだよな。 命令次第では… ……さて、どうするか。 PR |
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