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昔からその町は、新鮮な驚きをくれる
Z町。とある田舎の町。 そこで昔、奇怪な花を見た。 白い花弁の上に、先端から順に薄青・白・紫の色をした細い花弁(?)が 放射状に並び、その上に奇妙な形の雄しべだか雌しべだかが付いている… 一見普通そうな家庭の玄関先にあるにも関わらず、そんな変な花が咲いている。 当時小学生だった俺にとって軽い衝撃だった。 これは何だ花っぽいが花なのか作り物じゃないのか、 この家の住人が改造したのかこの家の人間は何者だ―― ………今思えばあまりにもアホらしい思考だ。 後で偶然図鑑で発見した、その花の名前は「時計草」。 パッションフラワーってやつな。 それを見つけた時は、こんな変な花が普通にあるのかと感心したものだった。 そんな記憶を懐かしみながら、この間再びZ町を訪れたのだが―― |
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